2025年度 麻布中学校の入試分析

自由が丘校・白金高輪校が担当した麻布中学校の分析を掲載します。

算数

昨年度と比べて大問が6題から5題となり、問題数も15問から12問に減少した。難度についても昨年度より易化している。また、「(1)でわかったことを(2)(3)で利用する」といった小設問ごとのつながりを意識することが例年以上に重要となった。

大問4の食塩水の問題は、(1)でコップAとコップBの個数の比を14:25と求めて、コップBの方が先になくなることに気づければ、(2)でも同様の考え方で求められることがわかるだろう。

大問5の規則性の問題では、(1)で棒の数をやみくもに数えるのではなく、一番左の列では棒を16本、それよりも右の列はすべて11本ずつ使うという規則に気づきたい。 それを (2)(3)で活かして式を立てられるかがポイントとなった。  

 
国語

麻布の定番である動物との触れ合いを通して主人公が成長する物語文一題の出題だった。出典は伊与原新の「藍を継ぐ海」である。 藍を特産品とする徳島出身の主人公が、かつて育てていたウミガメをカナダの浜で見つけたカナダ人と出会う。藍色の黒潮に乗ってカナダにたどり着いたことから、世界はつながり、人の思いは巡るものであることを知り、徳島にこだわる自分の視野の狭さに気づかされる。

問12(2)で最後の心情を踏まえたうえで主題を意識し解答できたかが合否を分けた。主題につながる各設問(問3、4、8、9、11)で場面ごとの心情を把握していることが大切だ。その流れを意識して最終的に主人公の視野が広がったことの分かる記述を構成することが求められた。  

 
理科

大問1:セミの生態 大問2:食物連鎖と生態系 大問3:物質の循環 大問4:光の性質

例年通りの大問4題構成であったが、今年度は生物分野からの出題が多かった。リード文を通してさまざまな考察を進める形式は例年と同じであり、受験生の興味関心を引き出す内容であった。

大問1は2024年に北米でセミの大量発生がみられたことに絡めた問題であった。リード文でも説明されているが、「素数ゼミ」の大量発生については時事として知っていた受験生も多かったと思われる。エルカミノでも小6後期の授業内演習で類題を扱っていたため、対応しやすかっただろう。

 
社会

「読むこと」をテーマに出版物の変遷と生活の関係について考える問題だった。

問13は技術の進歩によって生じる新たな障壁について、点字を使っている人の具体例をあげて記述する。点字の特徴と文字情報の電子化を踏まえて考える。

問14は日本の書店について1990年と2024年における立地を示した地図と、総店舗数と総面積の推移を表したグラフを読み取り、現在の書店にどのような特徴があるかを記述する。図だけでなく問題文も正確に読み取って考える必要がある。

問15は読書離れについて、本を読むことが持つ意味を考えて100~120字で記述する。リード文で述べられている、文字を読むという行為には人間が形作ってきた文化が含まれている、という主張に沿ってまとめる。

物事を多面的に捉えられる広い視野を求められた。問われていることを正確に捉えて簡潔に述べる練習が大事になる。