年賀状問題【解答】

みなさんこんにちは。
先週から年明け最初の授業が始まりました。
新年を迎え、気持ちを新たにがんばりましょう!

さて、本日は年賀状問題の解答を発表します。

エルカミノ2022

【問題】
2つの整数をいくつか足し合わせて、作れる数と作れない数を調べます。
例えば、5と7で5,7,15,28,17などは作ることができますが、23などは、作ることができません。
いま、4とある数Xを足し合わせると2021は作ることができませんでしたが、2022は作ることができました。
このような条件を満たすある数は、全部で何通りあるでしょう。 

答えはこちら

 

【解答】
591通り

【解説】
4で割ったときの余りで分類して考えます。
まず、2021を4で割ったときの余りは1、2022を4で割ったときの余りは2です。

(ⅰ) ある数Xが4で割ると余り0(4の倍数)のときを考えます。
4の倍数をいくつ集めても4の倍数しか作れません。
従って、Xが4の倍数のとき、2022を作ることはできません。
Xが4の倍数のとき、条件を満たすXは0個となります。

(ⅱ) つぎにXを4で割ったときの余りが1のときを考えます。(X=1,5,9,13… など)
(ア)2022について
 2022を4で割ると余りは、2なので、4で割ると2余る数を作ることを考えます。
 4で割ったときの余りが1の数を2つ足すと4で割ったときの余りが2の数を作ることができます。

 (例) 13+13=(4×3+1)+(4×3+1)=4×6+2

 これに4をいくつか足すと2022を作ることができます。
 (例)(4,13)のとき
  2022=4×499+13×2  (4が499個と13が2個)

 最大値を考えます。2022÷2=1011 1011÷4=252余り3 4×252+1=1009
 なので、Xの中で4で割ると1余る数の最大値は、1009となります。
 (4,1009)
 2022=1009×2+4 (1009が2個と4が1個)

(4,1013)などでは、2022を作ることができません。
従って、この条件を満たすXは、1,5,9,13…1009 の253個となります。

(イ)2021について考えます。2021を4で割った余りは1なので、Xは一つあれば良いことが分かります。

 (例)(4, 2009)のとき
 2021=2009+4×3  (2009が1個と4が3個)

どちらか一方だけでも良いのでXの最大値は、2021となります。
 (4,2021)のとき 2021=2021×1+4×0 (2021が1個と4が0個)
 X=1,5,9,…,1009,…,2021 の506個となります。

ここで考えてみます。(ア)で求めた253個のXは、全て、この506個に含まれてしまいます。
つまり、(ア)で求めた253個のXは全て2022を作ることはできますが、同時に2021も作ることができてしまいます。
これは、条件に合いません。従って、条件を満たすXは0個ということになります。

(ⅲ) Xを4で割ったときの余りが2のときを考えます。(X=2,6,10,…)
 Xは全て偶数(2の倍数)となります。4も偶数です。偶数と偶数を足しても偶数です。
 2021は奇数です。従って、2021は作ることができません。2022はどうでしょう。
 2022を4で割ると余り2なので、Xが一つあれば、これに4をいくつか足すことで、2022を作ることができます。
 (例)(4,2002)のとき
  2022=4×5+2002 (4が5個と2002が1個)

最大値は、2022です。よってX=2,6,10,…,2022の506個となります。これらはすべて条件を満たします。

(ⅳ)  Xを4で割ったときの余りが3のときを考えます。

(ア)2022について
 4で割ったときの余りが3の数を2つ足すと4で割ったときの余りが2の数を作ることができます。
 (例) 15+15=(4×3+3)+(4×3+3)=4×6+6=4×6+4+2
 余りは6ですが、ここから4をとって余り2になります。

最大値を考えます。2022÷2=1011 1011÷4=252余り3
なので、Xの中で4で割ると3余る数の最大値は、1011となります。

従って、この条件を満たすXは、3,7,11,…1011 の253個となります。

(イ)2021について考えます。
 4で割ったときの余りが3の数を3つ足すと4で割ったときの余りが1の数を作ることができます。
 (例) 15+15+15=(4×3+3)+(4×3+3) +(4×3+3)=4×9+9=4×6+4+4+1
 余りは9ですが、ここから4を2つ取って余り1になります。

最大値を考えます。2021÷3=673余り2 673÷4=168余り1
4×167+3=671 
従って、2021が作れるXは、3,7,11,…671 の168個となります。

よって、2022は作れて、2021が作れないXの個数は、253-168=85個となります。

(ⅰ)(ⅱ)(ⅲ)(ⅳ)より
条件を満たす整数の個数は、506+85=591個となります。

解説は以上です。
来年の年賀状問題も楽しみに待っていてください。

それではまたお会いしましょう。