2021年度 雙葉中学の入試問題分析

みなさんこんにちは。


今回は雙葉中学の入試問題分析です。
こちらは、たまプラーザ校と武蔵小杉校の教務職員が担当しました。

算数

大問[1]は食塩水、平面図形、速さの基本問題。

大問[2]は相当算。結果からていねいにたどっていけば、苦労なく正解にたどり着く。

大問[3]は(1)で求めた小人の人数を使い、(2)で表にまとめて中人と大人の人数を求める。

大問[4]は正四面体の展開図と組み合わせの問題。色を塗った面が1面、2面、3面と順序良く進めれば確実に得点できる。

大問[5]は仕事算と容積の問題。(1)は仕事算の基本、(2)では仕切りで区切られた各室の容積を求める。

例年どおりの難易度といえる。

国語

問題構成は、随筆文・説明文・知識・漢字がそれぞれ大問1題ずつであった。

大問[1]随筆文は、作者の幼少期に「お手伝いさんのキリコさん」との思い出をつづったもので、過去にも他の女子校で出題された頻出の文章である(小川洋子「キリコさんの失敗」『偶然の祝福』より)。例年、大部分の記述式問題は字数制限がない。だからといって自由に書いてよいというわけではなく、解答欄の大きさに合わせて必要な要素をもれなく入れるのは当然である。

大問[3]説明文は、詩(『紙風船』 黒田三郎)が引用されていて、一見すると、とっつきにくく感じる。しかし説明文に詩のヒントがかくされていて、それを手がかりに考えれば難しくないであろう。

大問[2]知識問題、大問[4]漢字問題はいずれも平易なものであった。知識問題は授業の説明を理解し、漢字問題は宿題をきちんとやっていれば十分対応できるレベルであった。

理科

大問[1]はオキシドールによる傷口の消毒から酸素の発生の問題。

大問[2]は小麦粉とココアパウダーを使ったプレートの実験から地震の問題。

大問[3]は熱の伝導から、アイスを食べるときのスプーンを選ぶ問題とお風呂の追い炊きの問題。

大問[4]はスープの話を導入にした浮力の問題。

すべての分野で日常生活に密着したテーマではあるが、内容は基本知識で十分解ける。

社会

地理では表が2 題出題されたがいずれも予習シリーズで定番の⾬温図と貿易に関係するものであり、迷うことはなかっただろう。

歴史は語句と時期を問う問題が多く、いずれも基礎的なものだった。

公⺠は選択肢の問題に加え憲法条⽂の空欄補充や時事問題までバランスよく出題された。 全ての分野で短⽂記述が科されており、限られた時間内で簡潔に答を書けるかどうかがポイントとなった。日ごろから事象の背景にある理由まで注意して授業を聞いていた生徒であれば対応できた問題であった。

以上、雙葉中学の分析でした。
次回も引き続き入試分析の記事を掲載します。